架空憧憬
柔らかく蘇る とめどない呼び声
僕があの日なくしたガーベラの花束
何度でも繰り返し僕はここに来るよ
あの時と同じ靴履き古し今日も
ひそやかな溜息と憂い顔のあなた
僕の傍で揺れてた さよならも言えずに
何も告げず枯れていった痩せた手のひらを
涙さえ流せずに僕はまた辿るよ
傍に来てここにいて 僕を呼んでみてよ
傍に来て この丘に君は 来ない
何度でも最後でもあの日から夢に
手を伸ばし手を伸ばし君を探すから
もう一度だけ逢いに来て 白い翼広げ
憧れたこの丘で 僕を 抱いて
ガーベラの花が咲く 架空の丘で